パスポート保有率【約24%】

ちょっとビックリしたデータです。それは、日本のパスポートは、世界最強と言われていますが、

 

その保有率は、なんと24%に過ぎません

 

参考:「パスポートインデックス

4人に1人しかパスポートを持っていない計算です。先進国では最低水準でしょう。
今では、多くの中学校・高校での修学旅行に海外に行く時代です。
それでも、このような統計が出るということは、パスポートが切れた後、更新をしないということでしょう。
実際、20歳代の若者のパスポート保有率は低いようです。

パスポート保有率が低い理由

様々な理由が書かれていますが、主なもので言えば、

  • 島国のため海外が遠い
  • 海外旅行が高い
  • 日本国内で他に良いところがたくさんある。
  • 休みが取れない

このような意見に集約されるようです。確かに全て当たっている気がしますが、私は、それらは直接の原因ではないと思っています。

ちなみに県別データを見ると、1位が東京都で、36.1%。最下位は、青森の8.9%です。 こまかいデータは、都道府県別統計とランキングで見る県民性「有効パスポート数」をご覧ください。

そもそもパスポートを取らない理由は、海外に行く必要がないからでしょう。
昔と比べると、パスポートの交付手続きも簡単になりました。
しかもLCCも就航し、昔と比べて安く・便利に海外に行けるようになっています。

しかしいくら便利でも、行く必要がなければ関係ないですよね?

そもそも若い人が、今、なぜ海外に興味がないのかと言えば、行く必要を感じないからでしょう。
そもそもヨーロッパ・東南アジアなどの国は、国境が陸にあり、隣の国まであっという間に到着します。
そのため隣国との経済的な結びつきは、日本の比ではありません。
この経済的な問題が、実は、若い人たちが日本を出ない根本的な原因だと私は考えています。

国内だけで1億2774万人の経済圏がある日本

日本の人口は、1億2774万人で世界10位です。経済圏=人口と考えると、少子化や高齢化の問題はありながらも、まだまだ世界では上位に位置するわけです。つまり、若い人たちがすれば、わざわざ日本を出て「仕事をする」必要がない(つまりパスポートも必要ない)というのが私の認識です。

企業のグローバル化が、今後の変化を促すか?

しかし、企業からすれば、高度成長を経験した日本での生産は、コストがかさみ、また税率等を考えても、他国よりもビジネス環境が良くないわけです。
また、人口の多くが、シニア世代になっていくと、商品によっては売れないものも出てくるでしょう。

そのため日本に限らず、多くの企業は、グローバル化しています。

特に、今後、大企業と言われるところは、ほぼ間違いなくグローバル化します。

そうすると、もはや「日本だけで良い」という生活パターンは、成立しません。
もちろん、地方の閉じた経済で成立しているような企業に就職するといった場合は、海外はあまり関係ないかも知れませんが・・・。

そのためか、最近では就職を考えての短期研修も多くなりました。
実は、地方公務員ですら、海外での活動等を見るところが出てきています。
これは、今後、技能実習生など日本に定住する外国の方が、地方にも増えていくことで、言語だけでなく、異文化理解のある職員を採用したいということでしょう。

現在、アメリカのパスポート保有率は40%です。日本も、そのくらいにまで高まるのではないか?
特に、若い人たちにとっては、持っていなければ仕事にも支障をきたす時代が来るのではないか?とすら思っています。
千葉大学では、全員1年の留学を義務付けるようになりました。
世界ランキングでも「国際化」の項目があります。
今後、海外は避けて通れなくなっていきます。
そのためには、まずは中学生・高校生のうちに海外に行くことをお薦めします。
大学になり、視野も広く、知識も豊富になると、また違う景色を感じるでしょう。
それこそが、自分だけの強み・キャリアになっていきます。